【駅舞Ⅴ~岡山市芸術祭~】

 

芸術の秋。近年では年間を通してアートフェスティバルや芸術祭が行われていますが、この季節はまたさらに多いですよね。

私は常日頃からアートや芸術に触れていますが、世の中の人々がこの季節に促され、人間の身体が産み出す芸術から何かを感じてもらえたら、それが自分の産み出したものがきっかけとなれたら、ダンサーとして本望だなぁと思います。

 

人々が「芸術に触れた」「心が動いた」と思う瞬間はどんなときなのでしょう。

 

私には、これかな、というものがあります。

 

でもそれはうまく言葉には言い表せない、瞬く間に消えてしまう現象のような、見えないけれど確かにそこにある空気のような繊細なもの。だからこそ心臓の血管にまで染み渡るようで、生きるためには必要なもののように思えてなりません。

 

自然も写真も、止まっているようで蠢いて(うごめいて)いるなにか。それを感じる能力が人間にはあります。共感、共鳴する感覚。

 

つい独りよがりになってしまう私がこの世界に"呼ばれた"のは、この共感、共鳴することを学ぶためだったのかなと思うときがあります。共に踊るダンサーや観てくださるお客様、自然、空気、その場を共有するすべてのものたちと一つになること。

 

この歳になって、「あぁ、私は今までなんていう間違いを…」と思うことや「今になってやっと、あの人の言葉の意味が理解できる」と思うことが多々あります。周りの方々へ感謝の気持ちと共に、改めて、自分という存在を自分自身が確認しつつ、【踊りそのもの】になれたら…。

 

観客がいてはじめて成り立つ「表現」という世界で皆様に【生命力】を届けられたらと思って臨みたいと思います。

 

札幌公演に引き続き矢萩もえみちゃんと望月寛斗くんとのトリオ作品に加えて、田正彦くん、紫竹康太くん、阿部朱里ちゃんの6人郡舞2つ、素敵な3作品になっています。

 

多くの皆様にご覧いただけたら幸いです。

 

清水先生、共演者の皆さん、岡山の皆様、よろしくお願い致します。

 

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第55回岡山市芸術祭「駅舞Ⅴ」

 

10月21日(土)16:00開演

→雨天のため、22日(日)14:00開演 リットシティビル2階

観覧無料

 

岡山県内外からダンサー、演奏者の方々が出演、年に1度、駅前の場所で駅舞でしか体験できない1度きりのステージ!!屋外ならでは、夕方から夜にかけて、時間と共に刻々と変わる雰囲気。そして屋外ならでは、今宵限りのセッション。

 

是非、お見逃しなく!

 

主催 岡山市スポーツ・文化振興財団

 

出演 清水フミヒト、いいむろなおき、西園美彌、矢萩もえみ、望月寛斗、半田正彦、紫竹康太、阿部朱里、村山岳、Yuri、いいむろなおきマイムカンパニー、ズンチャチャ、備中温羅太鼓、IPU・環太平洋大学ダンス部、ダンス・インキュベーション・フィールド岡山

 

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Photo:小牧寿里