母と過ごした2018年のお正月。

 

感じたことや気づいたことがたくさんありました。

 

33年間生きてきて、母や姉に気を遣われることにすごく嫌な感情を持ちつづけてきましたが、それが今回、母からの私への気遣いを初めて愛情として受け止められたような気がします。

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母は1~2年前調子が悪く、また私もいつまでも素直になれず、喧嘩を吹っ掛け合う関係でした。なので帰省しても楽しくなかったんですね。でもいつか仲良くなれたらいいなぁと思っていました。どちらかが我慢したりうわべだけの感覚でなく、素直なかたちで。

 

ある人が、母のことを「還暦前後特有の不調だから、そのうち過ぎる。大丈夫。」と言っていたのですが、その通りでした。

 

お互いの変化や成長のタイミングというのがあるものなのでしょう。

 

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大晦日の年越し。

氏神さまをスタートに三社参り。

甘酒を飲み、梅ヶ枝餅を食べ、御守りを購入♪

 

「スーパームーン見に行こ!」「初日の出見に行こ!」と元気な母。

 

父のお墓は二見ヶ浦の山の上に立ててあるため、その父のお墓の前で初日の出を待ちました。

 

「あー曇っとう~

もっと高いところ行ってみん?あ、あそこ見晴らし良さそうやん!あ、あの人たちも初日の出見に来たっちゃろか♪」

「私はお父さんと初日の出見たいと!ここ(お墓)でよか!」

とぎゃーぴー言いつつ(笑)。

 

残念ながらお日様は雲に隠れてしまっていましたが、とても清々しい空気が流れていました。

 

細かいことからなにから、予定したこと思い描いていたことがスムーズに叶っていくので、母は何度も「今年のお正月は全部上手くいったねー!」と言い楽しそうでした。

 

母の意欲に乗っかる形での行動でしたが、何だかんだ私も楽しんでいて。私っていつもこんな感じ。

 

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元日の夕方。街へ繰り出しました。

その途中も、喧嘩しそうになるも、いや喧嘩しながらも(笑)、そこまでムキー!とならなかったり、心の窓をピシャッと閉めてしまうことをしない自分がいました。母も然り。

 

 

変化は食べ物を素直に「美味しい!」と感じられる感覚にも表れていて。

 

私「ちょっと辛くない?」

母「やっぱり?なーんかもうひとつっちゃんねー

あれ、私こんなに味覚が敏感やったっけ、と思いつつ。

 

時間が少したって食材からうまみが出てきたところで

私・母「「…あ、これやね!」」

美味しいものを共有できるって、良いですね。

 

味覚には自信がなかったのですが、意識が変わるとなんか感じかたが違って思えて。

母は私に良いものを本物の味をと経験させてくれていて、化学調味料を使わない料理で育ててくれていました。そうやって培われてきた味覚、忘れてるだけかも、ちゃんとした味覚があるかも、と思い込みを少し反省。

 

「自分には無い」と思っていた能力も、「無い」と思い込んでいるだけで、自分で"閉じて"しまっているだけだったり…そういうことってありますよね。

 

自暴自棄になる・思考停止・物に、人に、味に興味を持たない、そんな生活習慣に染まっていた自分が、なにか変わり始めたなと思いました。

 

 

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元日の夜。

これまで互いに遠ざけていた話になりました。気づけば夜中の4時まで。

 

「美彌が聞く耳をもたんやろうけん話題に出さんやったったい。」と母。

 

確かに。

 

聞く耳を持ってなかったのは、完全に私の方でした。

 

これまで幾度となく繰り返されてきたやり取りが、今回違うものになって次々に耳に入ってきました。

 

フィルターの種類が変わると、過去の記憶、母とだけでなくあらゆる人から受けた指摘や物事の結果が、バラバラバラ~っと蛇腹の柄が切り替わるように替わり

「うわぁ、私、なんちゅう人間やったんや…」

ととてつもなく恥ずかしい思いと後悔の念に襲われました。

 

果たしてこれから私はしっかり生きていけるのか。気づくのが遅すぎやしないか。

…心を入れ換えたいと心底思いました。

 

今気づいてよかったです。でもきっとまだまだ学ばなければいけないことがたくさんあるはずなので、皆様、もし私の問題に気がつかれた場合には、小さなことでもぜひ教えてください。

 

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1月2日の午後のこと。

 

母と並んで歩いていたとき、「リズムが揃えば楽に歩ける」という感覚がありました。

足裏が痛むため歩くのがキツかったのですが、たまたま母の歩きにリズムが合った瞬間、なんだか違う心地になりました。なにかを"任せる"感覚と、なにかを"繋ぐ"感覚でいたら、痛みが大きく軽減したのです。びっくり。

 

…いつもすぐ、「独りの感覚」でいてしまっていた私。「息を合わせる」のは「人を感じること」にあるわけで、そこ(外側)に興味関心を持つと同時に感覚の解放(open-mind)があってこそ。それができたら歩くも、働くも、生きるも、楽になるんだなぁと。

 

…長くダンサーをしながら、ダンスや表現の世界はその感覚の中にあるものであるはずなのに、私は本当に大切な部分がわかっていなかったんだなぁと思いました。

 

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さて、これは親孝行できたかな?と思うことをいくつか(笑)

 

 

・両股関節を手術して下半身がよく痛くなる母に、ソフトボールをプレゼントしてエクササイズを教えたり身体の使い方やイメージを伝授。

 

 

・私のblogやTwitterをスマホで見ているので、私のウェブページへ直接飛べるアイコンを母のスマホのホーム画面に設置。

 

・つくばに戻る朝、別れ際に母とハグ。

「ははは、初めて素直に受け入れてくれたね(笑)」という母に

「ははは、行ってきまーす」と言って出てきました。

 

…うーん、あともう少し!(笑)

 

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人は、成長するし変化するんですね。

 

自然体って大事。それがなかなかうまくいかないけれど、

 

少しずつ、ちゃんと、幸せに向かっていってるのかなぁと思えたお正月でした。