9/30、常磐神社(水戸)にて行われた「踊る奉納 TSHET」。

 

去年一昨年と雨に見舞われたこのイベント、3回目にして初の晴天とのこと。私の晴れ女ぶりを遺憾無く発揮(笑)

 

見に来てくださった方々、本当にありがとうございました。今回なんとつくば、群馬、都内から、私のために多くの方がかけつけてくださいました。

パフォーマンスは一部と二部の計2回あり、さらにその部の終わりに出演者による即興と、出番は4回。なんだかんだと集中する時間が何度も訪れたせいか、帰路ではどっと疲れが。無事に終わり、ホッとしています。

初めて能楽堂。不思議な心地がしました。

天井が低いから?

野外だから?

舞台のつくり?

地面から頭へ抜けていく軸の心地が、客席に向かって斜め上だったんですよね。劇場の舞台と違い…お客様が下にいらしてたからなのか。

 

1回目と2回目、少しモードを変えてみたのですが、どちらが良かったのかなぁ。

 

見に来てくださった方からの感想です。

先生が舞台に登場された瞬間に場の空気が変わり、鳥肌が立ちました。
先生から放たれるオーラが、舞台やそれを囲む木々、自然の光と一体になって、先生がとても大きく感じられました。
そして、踊りとは、このように人間が神に捧げていたものが始まりだったのだなぁ、と遥かな気持ちになりました。
うまく表現出来ませんが、静かで厳粛な気持ちと、温かくて懐かしい気持ちで胸がいっぱいになりました。

昨日は素晴らしい時間をありがとうございました。初めての能楽堂、初めての青空の下でのパフォーマンス、初めての音楽、貴重な体験をさせて頂きました。あらためて日本には良い場所があり、そんな場所に生まれて良かった感じました。MIYA先生の天に高く高く伸びたつま先が頭に焼き付いています。

神社の能楽殿め踊る先生は神秘的でうっとりしてしまいました。先生の踊りと開放的で神秘的な能楽殿、周りの木々などともマッチしていたと思います。とにかく美しかったです。

 

この日の作品、

「more」からタイトルを変え「colling」にしました。

曲と振付(4分の3くらい)は同じですが

私の心と体は時事刻々と変化していて

-もう「more」では踊れない-

と思い…。それは自然な流れで辿り着きました。

「踊りとの向き合い方」は「自分との向き合い方」に他ならない。わかってはいても、毎回私がそれを理解するのはそれが過ぎた後。その瞬間にいるときにはなかなか冷静に分析することができません。

今年2017年は年初から大きく揺さぶられることがたくさんあり、そこに自分をどう立たせ、整理させ、次のステップに生かしていこうかと、これまでの経験を壊されたり自ら壊そうとしてきたため、心身のバランスをとることにばかり時間がかかっていました。

「こんなんじゃいけない」と自分に言い聞かせながらも、甘やかしている自分がいて、言い訳ばかりの自分もいて、人付き合いも自分の軸も、今までどうしてたっけ、、とわからなくなったり。

そんな最中でも変化と進化を感じることが同時にあり、それが救いでした。そして、どんな時にも私を見守ってくださる生徒さんたちの存在も。…私には「つくばの母」が何人いるのかと(笑)いつも支えてくださる方の存在があってこその私の踊りです。ありがとうございます。

今回の踊りもそうして出来上がりました。

 

少し経過を振り返ることにします。

 

私は今厄年で(正確には後厄)、身体の変化が訪れるとき。だからしょうがない、経過を見よう、、と自分に言い聞かせながらもどんどん力んでしまうやうになっていて。(今思えば)

それを周りにいる方々が様々な言葉や方法で気づかせてくれました。(今思えば)

そしてやっと、「あ、これかもしれない」という身体感覚が"通った"瞬間があり、ストーンとなにかが降りて来たような心地になりました。

そして「colling」だ、と。

 

…でも実は、このタイトルは3月の自主公演「踊る、創る、喋る」のパンフレットにすでに表記していました。

でもそこにこだわりは持たないようにしていました。「more」がいいと思えば「more」にしよう、と思っていたので。

でももう、この作品は「colling」になりました。今の私の身体では、「colling」でしかないのです。

 

…あの時タイトルを決めた私は未来からやってきたのか。

…そこに着地点を決めたから無意識にそこへ向かったのか。

不思議なものです。でもそういう無意識の洗脳があることが証明されたようなものですね。(ドイツ留学も、初音ミクのお仕事も、能の舞台に立つ経験も)

 

「こうなりたい」と宣言することってきっと無意識に刷り込まれるのでしょう。

 

私の作品を見た生徒さんから、私の作品の印象が「清」になっている、と言われました。

そして衣装も変えたのは生徒さんたちから意見をもらったのがきっかけでした。

私のこの移り変わり。どこへ向かうだろうなぁと、あれこれ考えたり考えないようにしたりしながら、また進んでいこうと思います。

私を初めて見た方から、10/9のMiya Ballet Class(ワークショップ)のお申し込みが。

こんな私に何が出来る?といつも自問自答するけれど、心がホッとする瞬間。

このような機会と経験を与えてくださり、主催者の後藤さん、常盤神社の皆様、出演者の皆さん、本当にありがとうございました。

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今日から来年3月の公演「体」リハーサルがスタート。身体全部を使うことの、この心地…。でもまだ使いきっていない。使いきるために、日々のトレーニングが重要なのだ。

踊り、教え、考え、動く。
皆様からの応援を力に換えて。

 

こんな風にあれこれ書けば「わあ、この人、なんか凄そう」と思われてしまうことが多く、

でも私は全然たいした舞踊家じゃなくて、少しは身体のきくダンサーかもしれないけれど、「舞踊家」じゃないなぁと。自分で自分を縛り付けてしまっているかもしれない。

最近、何も考えずに、解放的になったときが一番いい状態が来ていて。

でもある程度の縛りや目標は必要だから、やっぱりこれでいいのかなぁ、とか。

 

…また、あれこれ考え過ぎてる(笑)

 

こんな私ですが、皆様どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

 

美彌