9/25(日)「D-Collection」、出演者の皆さんお疲れ様でした。大変多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
D-Lifeならではの様々なジャンルのダンサーが出演する公演。
どの作品も素晴らしかったし、客席からの温かい拍手が印象的でした。
大人数でのノリノリハイテンションで温まった会場からスーッとソロの集中した空間に切り替わるあの緩急。お客様の協力があってこそだったと思います。(MCの太平先生のリードがまた巧い)
私はバレエ作品練習クラス、ソロでヴァリエーションを踊る8人の子供達の指導をさせていただきました。
子供達はよく頑張っていました。
一番の踊りを踊った子、いつも失敗しないようなところでミスかあった子、それぞれ様々なことを感じたようでした。
裏では、「あ~緊張する…」と震えつつ舞台に出たら堂々とした笑顔。
「頑張って!」とお友達と励まし合う姿もありました。
「ヴァリエーションを踊りたい」「一人で舞台に立ちたい」…日常に満足せず、【+αの意欲と向上心】がなければそのような気持ちにも、また行動に移すことへは向かわないと思います。
先生として子供達にけしかけることも出来ますが、やはり本人たちの意思がなければ何事も上手くはいかないものです。しかし先生がまず引っ張ってあげなければ、子供達の気持ちは動かないですし、知らない世界があることを知る機会もなくなってしまう。
私の目の前にいる子供達に私はどのような言葉にして伝えたら、どのような方法を試したら響くのだろうかと、いつもそんな気持ちでいました。
短期間であっても集中して取り組み、1人でお客様の前に出て舞台上で踊るというのは、その人を大きく成長させます。
集まった8人中7人は現在私が担当している中Aクラス。1人は去年も出演した高Bの子。最年少は小学3年生でした。
振付を覚えるところからまず苦戦。
やったことのないテクニックばかりで出来ないことだらけ。
しかしそれ以前に柔軟性も基礎力も…あわわわ…というところからのスタートでした(笑)
なので、彼らの成長を一番よく知っている者として、私のアプローチはまぁまぁ良い方向だったのかなと胸を撫で下ろしました。
およその流れとしては
1.まず、大枠(振付全体)を固める。
2.そこから必要な部分を認識させる。(自分に足りないのは柔軟性か、体幹力か、つま先かetc.)
3.徐々に細かいところを意識させる。
4.最後に観客に向かって表現することを意識させる。
このような感じでした。2〜4は最後の2週間でガーッといきましたね。子供達の気持ちの変化によるものが大きいです。
「毎日の課題」を与えていました。
しかし2ヶ月がすぎようとしているのに変化がなかなか見られなかったため(特に柔軟性)、これはダメかもと思って別のメニューを始めました。
…………………
「うまく踊れない」
「身体が動かない」
「体が硬い」
こういう子はまず足の指が機能していません。
まず足の指を動かせるように足の指のストレッチやトレーニングを行いました。床を感じるという感覚を体感する。
また、身体が固い子は日常的に筋肉を固めて使う癖があるため筋肉をほぐし、骨盤を意識したストレッチをさせました。時間をかけて。
すると、子供達の目はみるみる輝きはじめました。
「身体が変わった!」
「動きやすい!」
「もっと練習したい!」
一つの小さな歯車が動き出しただけでも、大きな変化へと導いてくれるものです。
さらに今回2週間前に私が北海道の本番があったこともあり、子供達だけの自主練もさせました。するとそこで、「仲間意識」と「"人に見せる"という意識」も芽生えました。
身体からも、
メンタルからも。
みんな、よく頑張りました。
…………………
昨日はレッスン後に、8人と私でD-Collectionの感想を話し合う機会を設けました。
「また来年も出たい!」
「え!ヴァリエーションって、もっと難しい踊りがあるの?!」
「トゥシューズでチャレンジしたい!」
嬉しい言葉が飛び交いました。
【一年後をイメージさせる。】
そこから日常の過ごし方が変わります。
レッスンへの集中力も高まるでしょうし、自らどんなヴァリエーションがあるのかを調べるという行為も始まるでしょう。発表会で上級生の踊りに興味を持つようになるでしょうし、自分に向き合う時間が増えていくことと思います。
なにかひとつ真剣に取り組むという行為や少し難しい課題にチャレンジすること。何を見るのか、何を感じるのか。
そして、
それをどう自分の生き方に還元していくのか。
・・・私がしてきたことや考えてきたこと。それが誰かの役に立てたら本望です。
今回も多くのことを子供達から教えてもらいました。
まだまだ人としても指導者としても甘い人間ですが私も頑張りますので、保護者の皆様、子供たちをよろしくお願い致します。
【自分が思い描いたとおりに、人は成っていくんだよ】
子供達に言いながら、自分自身に言い聞かせていたのかもしれない。
まだまだこれから。
あなたもわたしも。