昨日は柿添武文さんの企画する【スポーツ×インテリジェンス】第4弾にゲストとして登壇させていただきました。

柿添さんをはじめ参加者のほとんどがダンスの世界を知らない、見たこともないという中で、ダンスの世界の話、ダンサーでアスリートを指導する私がどう身体を捉えどのように指導し何を・どこを見ているのかを参加者の方々を交えながら実際に動きながら解説するという、あっという間の3時間でした。

白熱した議論が展開されるシーンもあり「柿添さんちょっと言わしてもらっていいっすか」なんて言う自分がいて驚きつつも、そこが一番楽しかったなと思う瞬間でした。周りがヒヤヒヤしながら見ているというのも初めての体験。

今回この企画では初めて一般公開にし参加者8名を募集したところ、一日も経たずに埋まり、遠く大阪・愛媛からいらしてくださった方もいました。募集の際にとったアンケートでは「行きたいけど行けない」という方も多かったようで、全国のスイマーの方々の水泳愛と身体操作への興味関心、情報の需要を感じました。

柿添さんはサラリーマンとして働く傍ら、競泳のマスターズスイマー、フィンスイミング日本代表選手であり、日々のトレーニングを公開していて、ほぼ毎試合でベストを更新、先日も世界記録樹立を叩き出している有言実行を貫いている方です。

どこまでも深く、先の先まで考えているんだという印象でした。私がそれを理解しきれなかったりして議論になってた部分もあり少し反省しましたが、話をしながら自分まで賢くなっていきそうな気がしました(笑)普段こんなに頭使わねえ!という感じで脳の血管切れそうなくらい頭が熱くなりました。まだ興奮が冷めません。

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参加者の感想(Twitterより)

・柿添さん、西園さんの対談、ほんとに濃い話で、今すぐ試したい!という話ばかり
インターネットで見て知ることもできるけど、視覚化、言語化できないことは多いから、会話しつつ理解できる場は改めて貴重と感じた一日だった

・今までなら「腕を綺麗に上げてるな」「滑らかな動き凄いな」という感想でしたが昨日の話を聞いて一つ一つの表現を素人なりに解釈できて、ダンスの楽しみ方が変わりました

→そう!これ!ダンスの見方、解釈、楽しみ方は人それぞれで良くて。こうしてダンスへの理解者が増えていってほしい。

・「プロ、表現者は苦労を見せるべきではない」ということでしたが、今回の話で表現に対するストーリーを理解し、共感を得る場になりました
柿添さんは「苦労も見せる、知ってもらう」のスタンスの結果、取り組みに共感する人が増え、スイマーへの更なる高みを目指す一つの柱になられてるのだなと

→私自身正直に話ができて良かったなと思うところ。ここ、もっとダンサーは一般の人に向けてダンスの世界の理解を広げてもらうためにやっていかなければならないことでもあると思います。でも自信なくしたり、語りたくなかったりする気持ちもありますよね。わかる。だから出来そうな人間:私がやらないといけないのかな、なんて思いました。ジャンルを超えていける立場と役割として。

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自分の競技への取り組み方やトレーニング方法、活動を全部知ってもらって、結果を出す。すべてを公開する。

それを自分自身がモチベーションとしたり、自分を客観視する機会として利用する。また公開することによってその世界を知らない人達に理解してもらう。それが一般の方にとって初めて興味を抱いてもらう入り口となったり、その人達の行う競技に生きることや役に立つこと、または新たな発想が生まれるきっかけになったりする。

事実、対談後に参加者から「ダンスに興味が出てきたからオススメ舞台を教えてほしい!」との声が。

こうして舞台や劇場に足を運んで見に来てくださる方を1人ずつでも増やしていけたら、本当に嬉しい。こんなにも素晴らしい世界があることを知ってほしいし、そういう方に見られるということが表現者や踊り手にとっても新しい観客に対してだと発し方に新しいものが出てくるだろうし、ジャンルを超えた交流から新しいものを生み出すことが普通になる社会はより豊かであると思います。

昨日の対談でも自分が話しながら気づいたのは【発想を変える・視点を増やす】ことでほとんどの問題は解決するということ。

そして私はそれを自分の舞踊に活かせばいいんだということも。

隠すことに良いことはあまりない。むしろ公開して、変化を生み出さなければ。

ということで自信なくて公開出来なかったことを公開します。

12月24日(月)、新潟で行われるワールドダンスコンペティションinニイガタ(りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館)に出場します。

おそらく最年長。コンクールは2年ぶり。怖くてたまらない。
自分と向き合うことの恐怖に打ち勝つこと、踊りを楽しむ、西園美彌の新しい表現に挑戦します。

2014年に私が大きな成果と結果を得られのも、コンクールへも舞台へも、その取り組みや考え方を公開して有言実行があったから。ドイツでショックを受けてその後もまたネガティヴな自分が優勢になってしまいました。

しかし今年に入り大学の友人とのご縁でアスリートへの指導活動がはじまり、それが今は私の舞踊活動・自分自身の可能性の追究の後押しをしてくれています。トップアスリートとの交流は私の知的好奇心をさらに刺激してくれていて、それを自分にも向ければいいのだと思うに至りました。

34歳の挑戦。頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いいたします。