本番に向けての身体の調整とテンション(気持ち)の調整というのは本当に微妙なバランスで成り立っていて、同じ時はありません。その都度感じ、考え、選択しています。

今回は成功したかなと思います。

とにかく沢山のことをしているので書ききれないですが、もしかしたら私の取り組みが参考になるという人がいるかもしれないので書きます。長いです。

《舞台本番》

◼︎やすくんと遭遇

「体」リハに向かう早朝のTXでラート世界一のやすくんと遭遇。エネルギーの塊のようなやすくんと話してるとチャンネルが合うような心地良い感じがしてパワーが漲った。人間パワースポット(笑)元気になって癒された。これは今日は良いことが起こる、と解釈。

◼︎ゲネプロ前に「体」リハに参加

これがまさかの朝一発目から通し!しかも克子先生…気合十分!私がリハを1時間で抜けるから、おそらく一発目に通しを…(笑)舞台モードでがっつり踊り、案の定めちゃくちゃ疲れたが、舞台モードでの自分はなにかが違った。良い経験。

◼︎ゲネプロはなんかいまひとつ

「なにかが違う…」疲れてるから?緊張気味?アドバイスをもらいつつどう見えていたかを聞いて、方向性を決める。本番までの時間はひたすら身体調整(体リハで身体痛いw)…そして良かった時の感覚を思い出すために考える。瞑想。自分のテンションを上げる音楽を聴いたり歌ったりしながら…長渕剛「乾杯」を聴いている時ハッと直感が下りてきて決断。

「つけまつげをしない」

基本、舞台メイクにつけまつげは必須。でも、私は目の感覚と身体の感覚はすごく繋がっていて、つけまつげはなんだか重いし、全身の感覚が“閉じて”しまう。つけまつげを付けてると目の輝きを感じれない。感じるように踊ることが私にとっては大事だったことを思い出す。結果、本番では全身の力がうまく抜けて素直な自分でいられた。

◼︎頭を整理する

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写真の内容。これは楽屋で書いた。やや混乱しそうな自分を落ち着かせた。自己暗示。

頭が整理される⇒気が楽になる⇒リラックスできる⇒集中する⇒身体的精神的直感が冴える⇒長渕剛「乾杯」の流れ(笑)

《前日》
◼︎願掛け掃除

部屋の掃除。舞台前には良くやる。

◼︎神社にお参り

近所の神社。毎回ではなくふと思いついた時に行く。今回はお参りしてて涙が出た。家族のこと、ご先祖様のこと、応援してくれる人達のことを考えたときだった。

◼︎公開リハ

本番を想定して。また、生徒の皆さんへの感謝の思いを踊りに乗せて。

《2日前》

◼︎ハードスケジュールで身体を絞る

前日は身体を休めさせる時間があったのと、年末年始のダイビング直後の“良い重み”を感じる身体の感覚を思い出すために、

「プールへ行ってアクアビクスを受ける」

水をつかむ、水を感じる、水中での呼吸…etc.水中での身体感覚と身体操作は私にとって大きなヒントに。めちゃくちゃ疲れるけど。

11:40~13:00教え
14:00~15:00プール
16:30~18:00移動
18:00~21:00「体」リハ

ハード過ぎたけど、いろいろ気づけたし、スイッチ入った感じがした。身体が軽くなっていく感じ。関節の滑りが良い。腰と背中は痛かったがこのくらいならなんとかなるだろう、と。

《3~4日前》

◼︎凄い人と出会って自信をつける

その人曰く、私には踊りの神様?守り神?がついてるとのこと。前世から私はひたすら踊ってるとのこと。

そこで私は自信を持った。
…が、しかしそこで大事にしたこと。

「うぬぼれない。自分の才能に溺れない。」

自信は大事。でも才能があっても選択と解釈を間違うと終わり。つまり「練習しなくても大丈夫、神様が守ってくれるはず」というのはあり得ない。努力あるのみ練習あるのみ、かけた時間がモノを言う、と自分に喝。

《食事》

太りすぎても痩せすぎでもダメだから、2週間前から調整を始めた。それまでは精神面重視で選んで食べた。ストレスや運動不足でやや太り気味だったが栄養を蓄える時なのだろうと解釈し、時を待った。年末年始のダイビング合宿から食事の調整を始め、舞台が近づくにつれて次第に整ってきた。途中、「今は我慢だ」と思って食べるのを我慢したりもした。ハードスケジュールにしたのも功を制した。結果、本番では丁度良い身体になった。

《作品をどうしたいか》

自分が呼んだ観客に届けたい踊りを踊ることにした。

今回私は60名以上もの人を呼んだ。その方々は普段、現代舞踊(モダンダンス)に触れていない人が大半をしめた。コンクールでは現代舞踊向けの方が点が入るとかなんとかがあるし、一応今回も審査される舞台だったが、

「私はドイツへ行くんだ!現代舞踊にハマるんじゃなくて、“自分”を踊るんだ!」

と思ってつくった。やりたいことをやる。そして自分の美意識と感性でやるのだ、と。作品の決着(最後のポーズ)について、審査員の先生に

「なぜあの終わり方にしたの?あれだけ計算して精査して作りこんでいて、あの終わり方だったのは意図的だったんだよね?」

と聞かれ、

『もっと意思的な感じや意味深な感じで終わる方が現代舞踊界の好みかなと思うんですけど、今回私は見に来て下さる方々に向けて踊ったので、綺麗な感じにしたくて、そうしました。』

と答えた。

「やっぱりそうだったんだね。」


生きるか死ぬかをよく考えたり、基本ネガティヴな私なので、そのメンタルを克服しようとした一年でした。今となっては、“克服する”のではなく“うまく付き合う”ということが大事であり自分との向き合い方なのだと分かり、上手に調整ができるようになってきたと思います。

・・・真面目過ぎるし考えすぎだとよく言われます(笑)
でもこれが私だから仕方ないかなと。ドイツでは少し遊ぶことも覚えたいと思います(笑)