バレエレッスンのコーチとして週に一回、筑波大学ダンス部の部員を見ていますが、昨日は2017年最後のレッスンでした!!
4月スタートの際には部員に「学びたいこと」をアンケート。そして実際に部員の身体を見て必要と判断したもの、また私がリアルタイムに得ている、空間や表現の広がりを生み出すために必要な身体の基礎を、バーレッスン&センターレッスンを通して伝えてきました。
バレエで育った私が大学生になって初めて触れたコンテンポラリーダンス/身体表現/ムーブメント。
人それぞれに踊りへの取り組みも感覚的なキャッチの仕方があるでしょうが、私の場合は身体機能、解剖学、物理学という方向からそれらと向き合ってきた時間が長いので、根本・土台としての身体づくりや意識、ということを強調してきたかなと思います。
見ている人に感動を伝える、見ている人の心を動かす踊りの世界では、身体操作だけではだめということは重々承知の上ですし、まだまだな私ですが、それでも彼らの10年後が少しでも良い方向に向かってくれれば(スキルアップ、怪我を未然に防ぐ、動く身体の基礎知識)というつもりで指導しました。
創作作品になれば本当に上手だし素敵な作品を生み出している彼ら。クリエイティブなアイデアも、身体能力などのポテンシャルもすごく高い。
学生たちは、毎回私のクラスを真剣に取り組んでくれました。踊ることを心から楽しんでいる姿には希望を抱きます。私自身も学ぶことがたくさん。
全国トップを走る筑波大学ダンス部として、いろんな意味でのレベルアップが必要なのではと思う部分もありました。私が学生のときと今は当然のことながらレベルも状況も変わっているので、私なりに見ている"先"を、この世界の大切なことを伝える必要があるのかなと。小さな小さなことだとしても。
「バレエをできるようになるというよりも原理や共通項を理解して。」
「身体で空気を動かして。」
「身体を繋げてー!」
現在も舞台で踊っている身としてまだまだ成長したい気持ちがあるし、現在進行形で感じているこの世界の"風"があります。
でもそれを感じているからといって伝えるべきこととそうでないことがあると思うし、彼らがこれから築いていくんだろうなぁと思うので、私が肌で感じた一人一人の"向かいたいもの"を伸ばしてあげる方向で試みました。
レッスンの中では線が綺麗にはまる、軸が細く集まってる、すうーっと空気が澄んだ瞬間といった美しい景色を何度も見ました。
私はその瞬間を見るのが好きなんですよね~
意図せず起こるので、そんなときには一人で感動してます。
部活は引退した4年生も受けにきてくれました。部員ではないので自由参加です。コンクールに舞台に、忙しい中だろうに。でも結果を出す人はいつでも向上心が高いものなのでしょう。
彼とは来年3月の彩の国さいたま芸術劇場「体」で共演します。リハでは"共演者"なのでまったく彼のことを直そうという姿勢はとらないのですが、こういう場では教えます。そんな人が参加してくれるのもまた嬉しいですね。
筑波大学ダンス部の今後の活躍、皆様もどうぞご注目ください!!