今日はオーディションでした。
三東瑠璃さんの新作公演(2月5〜6日)に向けてのもの。
オーディション(12:00〜16:00)内容は以下の通り
1.インプロ
2.瑠璃さんならではの床に近いフロアワーク
3.スタンディングの振付
4.住処延長のようなデュオの振付
結果はどうであれ、私は自分の成長や変化を感じました。
自分が「こういう風になりたい」と思っていたもの。表面的な"できた"ではなく細胞に染み込むような、そこから出てくるような心地を感じました。
かけた時間だけ、私の身体に財産として刻まれているようでした。
今日のオーディション後、瑠璃さんから「身体の継続ができてた!」とコメントをいただきました。
でも今回も公演前のスケジュールが厳しいし、オーディション受けたメンバーのレベルが高かったので、結果は本当に分かりません。結果はまたご報告いたします。
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では、先月の瑠璃さんの作品「住処」の報告です。
〈Rita Gobi×三東瑠璃 ダブルビル公演〉
2018年8月4日〜5日(3回公演)
神楽坂セッションハウス
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「住処」リハーサルは4月から始まりました。
長いときで一日10時間。
とにかく細部のこと…手指足指のその運びや質感、全体との調和、間(呼吸・空気)の取り合い、そこに在ることと無駄を無くしシンプルの境地を得ること…それらをとことんこだわり抜いた、それを全員で立ち向かった時間でした。
本番直前のリハーサルはほぼ毎日。
長く感じていた10時間もあっという間で、充実感も生まれるようになりました。
メンバーとの信頼関係を築くということ、調和が生まれるために必要な時間というものがあるのだなと、変化していくその場の空気や自分の棘が抜けていくような心地がありました。
(photo by bozzo)
「住処」で私のパートはダブルキャストでした。
私は本番直前に別の公演や避けられない仕事がありリハーサルに参加できなかったこと、優秀なアンダーキャストがいたことで、7月に入り、その通達がありました。
(ダブルキャストのみや・かな)
瑠璃さんにダブルキャストのことを告げられたときには大きなショックを受けました。でもそうなってやっと私は自分の甘さに気づき、スイッチが入ったように思います。
眠れない。振付家からの通達を受け悔しさと哀しさと。
いつもはやらないヘマをする、頭の回転が遅い、体に力が入らない…それがやる気の無さに見えたならそれが信頼度だし、それがなくても実力の低さを評価されたなら…終わってるな。
自己管理の甘さ。振付家との信頼関係が全て。挽回できるか。 https://t.co/CRRdHiss03
— 西園美彌 (@miyanishizono) July 5, 2018
ダブルキャストのかなちゃんが入っている通し練習を見れたことで、本当の意味で作品を把握し、瑠璃さんの表現世界を理解することができました。
客観的に見て、初めて自分にはどんな身体・表現が求められていて、どんなトレーニングを追加する必要があるのか、どんな心と意識が作品に調和していけるかの努力の方向性が見えていきました。
長い時間リハーサルできて試行錯誤をできる環境があったことや、メンバー全員が一丸となる雰囲気だったのは大変贅沢なことです。
集中する空気も楽しい空気も、いつも瑠璃さんがつくっていました。
「何度も言わせないで」
「疲れた顔してこないで」
「もっとこだわって」
私は言われたことをすぐに飲み込めなかったり、反応できなかったり、身体でも言葉でもコミュニケーションをとるのが苦手、振り覚えも遅いです。
これらすべてダンサーとしては致命的なんですよね。
でも瑠璃さんや周りのダンサーにいろんな場面で支えてもらい、教えてもらえたことで変われたんですよね。
心を入れ換えたというか、、今まで自分は間違ってたんだなと分かったり。
仲間全員に本当に感謝しています。
(photo by bozzo)
ダンサーって本当にみんな、美しいと思う。心の底からそう思う。
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リハーサルの一コマ。
瑠璃さん「中村!今日の美彌ちゃんどうよ?」
中村ちゃん「んー、ちょっとまだ起きてないっすね」
瑠璃さん「中村!今日の美彌ちゃんどうよ?」
中村ちゃん「あ、なんか今日調子良さそう」
瑠璃さん「中村!今日の美彌ちゃんどうよ?」
中村ちゃん「なんか自信を感じる」
私、いじられ慣れてません(笑)でも嬉しかったなー楽しかったなー(笑)
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本番3公演すべて、満員御礼。
見にきてくださった方々、ありがとうございました。
とてもとても繊細な作品でしたから緊張も集中もかなりのレベルでした。
みんなが一丸とならなければ達することのできない領域でした。
(千秋楽直前、楽屋にて)
無事に終えられてホッとしました。
公演や作品の観客の方々の感想のまとめはこちら(Twitter調べ)
「Rita Gobi × 三東瑠璃 ダブルビル公演」をトゥギャりました。 https://t.co/2PX8itPbaf
— 西園美彌 (@miyanishizono) August 6, 2018
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瑠璃さんについていきたいと思う理由。
1、高い芸術性と美学が好き
2、人間性を尊敬している
瑠璃さんの世界に触れたら、もう空っぽな世界には興味がなくなってしまいます。密度の高い、集中した美しい空間…その世界に完全に魅了されてしまいました。
しかしながらここまでくるにも1年かかっていますが、、
私は瑠璃さんに「育ててもらった」と思っています。
(2018年6月某日のラインのやりとり)
こんなに忍耐強く人を育てて、信じて、、あぁだからあんなに高く研ぎ澄まされた空気を生み出せるのか、表現のこだわりもなにもかも高いけれど、ものすごい努力の人なんだ、と。私は甘い、もっともっと頑張らなきゃ、と。
瑠璃さんの前ではいつも緊張します。(全然怖い人ではないのですが)
でもパフォーマンスへの容赦ない指摘は、必要のない遠慮がなくむしろ心地よく、作品のこだわりにも通じています。
今スポーツの指導で人の身体を見る力がつきましたが、それも瑠璃さんの能力を得てのものです。
踊りにも指導にも身体への視点においても、大きく影響を受けています。
(Ritaと。基本おちゃめな瑠璃さん。)
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ダンサーとしての瑠璃さんの活動も心底応援しているんです。
明後日と明明後日、瑠璃さんの踊りを多くの人に見届けてもらいたいです。
〈異端×異端〉出演 三東瑠璃、武井よしみち
■日時
2018年9月4日(火)19:00~、5日(水)19:00~
■場所
日暮里d倉庫
■チケット
前売り2500円、学生2000円(当日は500円増)
※詳細はこちら。
http://www.geocities.jp/azabubu/itan2018/index.html
Matou 作品ノート
それは「着る、かぶる、絡まる、巻き上げる」のような直接的な意味を持ち ます。 装うは、比喩的によく使われる言葉です。
私は私の体を纏っています。
私は生涯にわたって私の体のすべてを見ることができません。 私の体を構成 する組織は更新され続け、いつか消えてしまいます。
中身のない体は残らず、 体のない中身はどこに行くのですか?
それは存在し続けますか?
私が生きていた証は存在しますか? 「まとう」は、「待っていたい」のようにもきこえます。 私は私の死を待っ ているのかもしれません。
「つきまとう」は、いつも私についてまわり、死ぬまでいつまでも離れず、絡みついています。
「そうまとう」は、様々なビ ジョンが脳裏に現れては過ぎ去っていきます。死を覚悟した瞬間に去来する といわれる目眩く過去の記憶についてです。 「まっとう」は、「完了する」 ことを意味します。
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瑠璃さんの「Matou」は日本ではラスト公演だそうです。
チケット売れてないみたいなんで、しつこく宣伝します。ごめんなさい。
この国では本当にチケット売るのが大変でその力がないことに毎回落ち込んでしまう。作品力あげないと。 https://t.co/ggwsTt2iuD— Ruri Mito/三東瑠璃 (@rurimi10) August 24, 2018
チケットご希望の方、私まで言っていただけてもかまいません~
とにかく瑠璃さんへ感謝の気持ちを伝えたくて表現したくてこんな投稿となりました。長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
素晴らしいダンサー、振付家、芸術家の存在が、日本では本当に広まりにくいことがもどかいしい。