股関節のターンアウトが絶望的に出来ない場合、
その骨格に合わせた姿勢ポジション&関節角度のチェックと評価とエクササイズ、さらに筋力の強度にも慎重に気を配る必要があるため
そのトレーニングと指導は慎重に行うものであると考えます。
よって、この質問はSNS上で指導できる/私のお答えする文章の意味することすべてを質問者さんが理解できることではないとお考えになった方が良いと思います。
絶望的にできないのであれば絶望的な努力を行う必要があるかと思います。
身体を見ていないために、可能か不可能かの断言はできませんが、私は可能性はゼロとは思いません。
方法としては、日常から変えていき、恒常性を変化させることです。身体の使い方から心の使い方、癖や習慣を変えていきましょう。
前述したようにとても繊細な、微細な変化や間違いを指導することが必要であるため、私の言葉をどのように受け取られるか、質問者さんがどのような資質と性格と習慣をお持ちか分からない状況では、SNS上で具体的なアドバイスは意図や期待するものと真逆の作用を起こす可能性があるため、避けたいと思います。
さて、タンジュについてです。
その前に、
絶望的にターンアウトが出来ない場合、5番ポジションにちゃんと立てているのか疑問です。
(5番ポジション)
基礎をみっちり積み上げ、正しく、美しく、バレエを踊る身体の基礎を築きたいのであれば3番にするべきです。
(身体を見てないので技術レベルも想像で話しています。)
(3番ポジション)
必要な柔軟性と筋力が伴っていないまま、
「5番の方が"バレエ"で、美しいから」というやりがいの優先、あるいは「そうしなければならないと先生がおっしゃる」ということであればお教室を変えた方がいいでしょう。
必要なトレーニングと感覚を身につけず"形"を優先させていらっしゃるならば、関節はねじれを生み、筋肉は硬直し、基礎練へとつながる立ち方、タンジュへは行うことができないと思います。(正しく学びたいとおっしゃるのでお伝えしています。)
タンジュの重心移動に話を戻します。
5番ポジションでの重心の位置は足部の中心、両足の中心で正解です。
タンジュで足を出す場合、
体重は軸足に"移ります"が"はい、どーぞ!と移そう"としてはいけません。
バレエにおいて、タンジュで両足から片足にバランスが移る、あるいは右足タンジュからすぐに左足タンジュへといった、前足→後ろ足、右足→左足など足を入れ替える場合、極力体重移動が起こっていないかと錯覚させるような、体重移動を見せないように行います。
それは身体を引き上げ、軸をまっすぐ細く保ち続け、足は自由に動く、という高度なテクニックです。この引き上げは子供の頃からバレエを習い、その"場所"や引き上げ具合を感覚的に出来る人なら別ですが、一般の方や大人から始めた方からすると超絶キツイ(息できない)感覚ではないかと思います。
大人クラスでは、ほとんどの受講者はそこまで求めていないですし、楽しく、ほどよくキツく、怪我をしないものがどこのクラスでも提供されていると思います。しかし実際にはそのような究極の身体の使い方を維持しています。
次回のレッスンでは、5番からタンジュに足を出すとき、動く足以外の身体の位置は重心も含め、一切動かさないように試してみてください。(少しは移動しますよ。でもだからといってその評価自体が甘くならないよう気をつけてください。)
初めはまったく動けないかと思います。しかしそれがバレエであり、正しく鍛錬するからこそエレガントで美しい身体とムーブメントへと繋がっていきます。
アドバイスはできないと言っておきながら、、
私の経験値での話にはなりますが、
ターンアウトが絶望的でありながら熱心にレッスンを継続されている方の共通点としていくつか挙げられます。
1.外へ外へと押す・伸ばす・広げる力が弱い
2.引き上げが弱い
3.関節に"乗っかる"癖(ロックしてしまうなど)がある
質問者さんはいかがでしょうか。
見直してみてください。これらは必ずバレエの先生が注意として発している言葉だと思います。
今一度、事実としての身体を俯瞰し、見直してみてください。前述したように先生を言っていること、やるべきことをすべてこなしているという場合には指導者を変える/お教室を変えることをお勧めします。
重心を感じ取ることができるのはとても良い長所ですので、ぜひその重心の感覚を生かし、意識してコントロールしてみてください。
必要な引き上げ度、必要な柔軟性、必要な筋力が分かってくるはずです。
どうしても分からないし無理だという場合には魔女の個人レッスンを受けにきてください。(つくば or 東京都内、120分¥15000、都内ならば別途交通費、施設代)