2018年5月~2019年3月に開催した西園美彌の帝京大学水泳部への指導(通称:魔女クリニック)をまとめました。浜上監督のレポ、および魔女の解説・所感を加えています。
エクササイズの写真や動画や解説など、水泳関係者へはもちろんのこと、スポーツ競技全般に生きる内容を伝えているつもりです。ご参照いただけたら幸いです。
■第一回(5/25)(ブログ: https://miyanishizono.com/archives/2691 )

まずは全員ストリームラインをつくってみようか。
みんなペアになって、こう、、、
まっすぐ!もっと!
それまっすぐじゃなーい!!!」
(笑)

骨盤を揺らさないで、足をスッと出す。
膝で床を押して。お尻は固めないよ。」
第一回目からプールでも泳法指導。
その指導を見るにつけ、浜上監督は私を「全国の水泳指導者のもどかしさを救ってくれる存在だ」と表現。
「は?なにそれ(笑)んなわけないよ(笑)」と言っていた私。
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■第二回(6/16)(ブログ:https://miyanishizono.com/archives/2756)
部員の目が変わり始める。

(部員の心の声:く、苦しい・・・ ストリームラインってこんなに苦しいの?! )
これだけで1時間過ぎてた(笑)

自分の身体、体幹もパーツも全部コントロールして。
手も足も頭もずーーっと遠くに遠くに。
腕を伸ばすのに肩の力を入れないよ~!
これ、回転はゆっっっくりやるのがポイントね。」
・・・そして飛躍的に伸びる選手が!!!
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■第三回(8/10)(ブログ:https://miyanishizono.com/archives/2902)

ここ(私の指先)の意識がないとただの腕の筋肥大になるだけだよ。
ウエイトトレーニングも身体を繋げてなきゃ。
足で地面も感じてやった方がいいよ(私の足)。」

頭でも水を押していく感じ。
あとやっぱり全身を伸ばしたほうが抵抗の少ない細長いラインになるでしょ?
だから、頭の意識づくりに三転倒立ってすごく良いのと思うの。
三転倒立って体幹トレーニングにもすごく良いから、
みんなやった方がいいって!」
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■インカレ(9/7)を初観戦。凄い熱気!!

全国の大学生水泳選手がこの大会に懸けている。熱い熱い熱気を初体験。
スタート前の張り詰める空気感はすごかった。私は強豪校や速い選手の泳ぎを分析。
生で見るのは全然違っていろんなものが見えた。
そして帝京大学水泳部員に足りないもの...
私が伝えられることや変えるべき意識は何かを考えていた。

この姿を見て浜上監督が一言。
「いいねぇ、魔女感出てるよ。
てかミヤお前魔女だわ(笑)」
・・・ここから、浜上監督が私のことを「魔女」と呼ぶようになる 。笑
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■第四回(11/2)(ブログ:https://miyanishizono.com/archives/3059)
この回から、私の講習会は「魔女クリニック」となる。
(浜上監督のFacebookレポートより)
※毎回毎回、選手たちの姿勢や動きを次々と変えていく魔法のような指導をしてくださる彼女を心よりリスペクトし、本クリニックを「魔女クリニック」と名称変更させていただきました。
浜上監督が今年度いっぱいで退職することを告げられた部員たちは、本気で水泳に、そして自分たちに向き合い始める。
私も「全員自己ベスト、絶対出そう!みんないける!」と大きな声で伝えた。

頭からつま先までを固めるんじゃなくて遠くに遠くに伸ばすようにするの。
ほら、楽でしょ?
で、そこから、はい、ヒュッ!」

「はい、伸びて。ここ!ここに力入れて!全然入ってなーい!(笑)
もっと!もっとーーー!
そうそう、そのままそのまま・・・そして強くバタ足!」
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------------------ここからブログ書いてなかったのでここで軽くレポ------------------
■第五回(12/28~29)

海外トップ選手の泳法分析とその視点を学生の前でディスカッション。
私はあんまり出番がないかなと思いきや、ずけずけと話題に乗っていった。
視点が違うことや他人と自分の"見えるもの"の違いを知る。

伸び代!(笑)
この時の魔女トレ、結構ハードで難しめなものをチョイス。しかも沢山。
ずっと基礎基本をやってきていたので、 この日は 恐らくまだやってみたことのないであろう様々な動きを行い 彼らの身体の抜本的改革、新しい感覚入力にチャレンジしました。 「とりあえずやってみよう!」とやってみたものの、「楽しむ」が「ふざける」になってしまう場面には魔女キレる(笑)そしてみんなシュン(´-ω-`)とするという(笑)まだまだ身体への知識も認識も浅い部員への配慮に欠け説明不足だったこと、内容も盛り込み過ぎていた、など大反省の魔女クリでした・・・。スポーツトレーナーの奥村正樹さんも見学に来ていたから緊張していたのかもしれない。
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■第六回(1/18)


様々な大学・クラブチームからトップ選手が魔女に会いに来てくれました。
身体の使い方を学びたい、自分の泳ぎはどうか、もっとこうしたいけれどどうしたらいいのかetc.
必要があるときは手を加え、必要なさそうなときはむやみに触らない。
全然納得できない・理解できないという人にはとことん説明する。
結果を出す選手は素直なタイプ、頑固なタイプがいる。どちらも大切な資質であり、個性。

伸ばす意識、伸ばす感覚、伸びている場所にいるときにスイッチが入る体幹の奥:インナーマッスルの感覚を経験させ、覚えさせる。
これは日ごろから身体と向き合っている選手であればあるほど理解が早い。
私の手が触れた瞬間にすべてを察する選手もいる。
水泳の泳法を発信しているYouTuber(フォロワーもうすぐ1万人)、麻生さんが魔女クリを動画で紹介してくれました♪ぜひご覧ください!

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■第七回(2/8)
最後の追い込み。ここから魔女は3週連続で魔女クリを開催。
学生たちの緊張感も真剣さは増すばかりでした。

試合も朝からスタートすることは多い。午前練であることを利用し、朝、身体を目覚めさせる&まとめる魔女トレを行った。やっぱり大事なのは足指なのである。エクササイズ毎に立って感覚を確認したり、ストリームラインを組ませてその変化を感じさせたり。

「持つのは肩と腰ね。そこ!二の腕じゃなくて肩!そこの肩じゃない!肩の骨~!ペアストレッチの効果を狙うとき、どこに作用させてあげるかで効果は全く違うから。相手のためを思ってやらなきゃ。呼吸もね、やってあげている人の呼吸を感じて、同じリズムで呼吸をするの。」
とことんやることの効果と意味を細かく指導をするのが魔女である。
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■第八回(2/15)
―なんでこんなに、この子たちに私は熱くなるのだろう。朝まだ暗い時間から2時間以上かけて来て、寝不足を押し切って...。でも私がこの場に来ているからといって効果が出ているかはまだわからない。魔女クリが、彼らに、本当の意味で力になってあげられているんだろうか。彼らは私を必要としてくれているのだろうか。どのような形で伝えたらいいのだろうか。― 迷いと不安やいつもいつも付きまとうのでした。

横隔膜が緊張していると、その緊張は全身の筋肉に伝わって固くなるの。
だからこうやって耳を引っ張ると蝶形骨が整って緩んでくれて、
横隔膜が緩んで、筋肉が緩んでくれるの。呼吸もしやすくなったでしょう?」
みんな真剣そのもの。耳を引っ張るってさ、普通笑うよね(笑)みんな、本気だった。

そして姿勢を安定させる効果もある。視界の淵、そのすれすれのところに両手を広げてみて。
そしてそこから、意識と感覚を広げていく。後ろまで感じとるようなつもりでね。
"感覚"を大きく大きくしていくの。外に開いていくの。」
感覚器官は筋肉や関節の中にあり、身体の位置、動き、力の働き具合などを感知していて、これが機能しないと身体の状態は分からない。
目、鼻、口、耳の使い方もとっても重要。
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■第九回(2/22)
決戦の日:冬季公認記録会に向けた魔女クリは、これが最後の日。
・・・帝京大学水泳部指導はここでひとまず一区切り。
この日は「魔女トレ」と「狙ったレースに向けてのメンタルマネジメント講習会」の二部構成 。
世界で闘う平野さんと麻生さんにはレベル的に到底及ばない私ですが、ダンサーとして、その世界の説明と共に話をしました。私はもともと本番に強かったわけではなくて、メンタルマネジメントコーチを雇いメンタルトレーニングをしてきて身についたスキルなので、参考にしてもらえたら嬉しいです。
魔女のバタフライもせっかくなので(笑)
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■3/3、決戦の日。浜上監督「最後の日」(冬季公認記録会)!!!
(ブログ:https://miyanishizono.com/archives/3289)


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まとめはここまで。
いろいろ感慨深いです。
ここだけの話、、
実は魔女は毎回超緊張して(わくわくと不安で)満足に寝付けないで震えながら講習にきては、終わった後は出しきってぷしゅー(閉店ガラガラ)っとなっていました(笑)
本当にたくさんのことを考えて、研究して、みんなが信頼してくれるようになって私も少しずつ自信がついて、魔女クリは回を重ねるごとに進化してきたなと思います。
新しいものが沢山生まれました。
帝京大学水泳部のみんなと、魔女クリに興味を持ち遊びに来てくれた皆さまのお陰です。 本当に 刺激的な日々でした!!
身体を見て、動きを分析して、アドバイスをすることは、本当に楽しい!!
もっともっとやりたいー!!!(笑)
長くなってしまいましたが、このまとめのブログが、
第一に、帝京大学水泳部員のみんなにとってのこれまでの思い出や軌跡として、自信に変えられるものになっていってほしい。そしてこれから新たな目標に向かって躍進していくみんなへの教材になれますように。
第二に、全国のスポーツ競技に伸び悩んでいる選手たち(水泳競技に限らず!)やコーチの方々にとって、身体に対しての新しい視点、身体づくりの新しいアイデアのヒントやきっかけになったら本望です。
それから・・・浜上監督のこの取り組みが、いつか日本の水泳界・スポーツ界を良い流れに変えていくことに繋がっていったりなんて・・・そんな壮大なことまで考えたら、バチが当たっちゃうかな
魔女は、これからも我が道を行きます。
水泳部のみんなへ。
必要になったら、いつでも呼んでね。
ホウキにまたがって飛んでいくから。(笑)
・・・皆さま、これからも帝京大学水泳部の応援をよろしくお願いいたします。